INTERVIEW
Aug 3.2021

熊谷 理美さんーイノベーション・キュレーター塾生インタビュー

まもなく、7期生を募集開始するイノベーション・キュレーター塾。
卒塾された皆さんに、塾の魅力と卒塾後に起こった変化についてお話をお伺いしていきます。

今回は、4期生の熊谷理美さん。入塾時は民間の教育機関で勤務され、現在は滋賀県長浜市で起業されています。入塾してから、塾生の間に起こった変化、そして今に至るまで、そして熊谷さんご自身の思い描いているつくりたい未来について語っていただきました。

熊谷 理美さんーイノベーション・キュレーター塾生インタビュー

Q: なぜ、イノベーション・キュレーター塾に参加しようと思われたのですか?

熊谷: 理由は2つあります。1つは、元々20歳の時に「40歳で起業する!」と決めて20代を過ごしたのですが、自分が頭の中で考える事業の方向性でいいのか?40歳まで待つ意味はあるのか?もやもやしてきた頃だったからです。もう1つは、個人としては中小企業診断士として登録し、また組織人としては当時財務経理を担当していたため、経営層と話す機会が増えていたのですが、数字だけの表面的なことしか言えず、それでいいのか?と自信がなかったからです。

Q: 塾期間中に、取り組まれたマイプロジェクトの内容と、そこに込められた思いは?

熊谷: 塾参加期間中にも何度かガラッと変わったので説明しづらいのですが(笑)、「一人ひとりが『自分の人生を歩んでいる』と実感できる社会」というのが大筋のテーマでした。これは、制約がある人材でも自分らしく生きていい、生きられるはずだという強い想いからです。
この想いの背景の1つは、ワーキングマザーとして働いている自分自身や周りのママ友に、「お母さんだから」「時短勤務だから」と周囲に遠慮や我慢をしたり、自分で限界を決めてしまうということが起こっていることがもったいない、自分の人生なのに、と感じていたことです。
もう1つは、自分のごく身近な障がい者とその家族が能力をもっと発揮できそうな仕事がありそうだ、また生活に疲弊せずに自分の時間やお金が持てたらいいのに、と思っていたというのもあります。

Q: イノベーション・キュレーター塾を受講する中で、どんな気づきがありましたか。また、その気づきにより、当初想定していたマイプロジェクトは現在どのように変化しましたか?

熊谷: 当初は「一人ひとりが経済的に自立することで、みんなが自己肯定できる世界になるのではないか」と考え、マイプロジェクトでもそのようなことを掲げていました。しかし、「『経済的』とか『自立』が最も大事だというのは一つの価値観でしかなく、『精神的に自立したい』とか『自立自体は自己肯定に必要じゃない』という考えの人もいるはずでは。」と塾の同期メンバーが発言してくれたんですね。今思えば当たり前のことなのですが、当時の私はハッとしました。
あとは「障がい者」のことが気になって、作業所にボランティアに行きマイプロを少し実行してみたのですが、いまひとつばく進できず、自分の一番の興味がここにないことに気づいてしまいました。
とはいえ、障がい者やワーキングマザーをはじめとした「制約のある人材」のパワーは信じていて、それを活かせる環境はつくりたいなと。自分が起業をして仲間を増やしていく際に、そんな環境の中で自分も仲間も働いていきたいと思いました。現在、誰かを雇用しているわけではないですが、仕事のパートナーを探すときには大切にしている価値観です。
また、自分がわくわくする分野でないとばく進できないことに改めて気づきました。好きなことや熱中できることについて考え直し、「昔から植物が好きだな」「珍しい野菜や大量の野菜をどうしたら美味しく食べられるかな?と考えて調理するのが好きだな」と気づいたので、それを掛け合わせました。

Q: 卒塾から2年たちましたが、現在の取組についてご紹介してください。

熊谷: 卒塾後、ザ・里山と言えるような土地に引っ越して3人目が生まれ、仕事も退職し、環境ががらりと変わりました。
それで踏ん切りがついて、起業しました。今、YouTuberやっています(笑)。塾生当時は、まさか2年後に自分がそんな職業についているとは思ってもいなかったのですが。
制約のある仲間たちと「食のもったいない」をなくしたいという想いで、(1)食品ロスを減らす人を増やす事業、(2)食品ロスを減らす事業、をなんとか形にしたいと動いています。

(1)として、YouTube配信をしています。家庭での食品ロスを無理なくお得においしく減らせる人が増えるようなチャンネルです。

(2)については、2つのチャレンジを始めています。
1つは、農家と狩りラー(農作物の収穫体験をしたい人)をつなぐマッチングサービスの提供について、地元の農家さんにアタックしています。農家は市場に出さない・出せないと判断したもの(間引き野菜や時期外れ、規格外、豊作、一般的には食べないが食べられる部位など)があるときに情報を登録します。狩りラーが現地に来てくれるので、運送料はかからず、収穫・廃棄の手間も減り、売り上げにもなります。農家さんにとって、子供・孫世代と交流できるのもメリットです。
もう1つは、市場に出さない野菜を干し野菜のおやつにしたり、細かくして出汁やふりかけにして、手軽に余すところなく食べてもらえる製品を試作しています。

Q: どんな未来を実現したいと思っていますか?

熊谷: 私は今「もったいないがない社会(未来)をつくる」ことをテーマに生きています。
未来の私の目に映ってほしいのは、世界の人それぞれが安心して自分の大切な人と笑いながら食事をしている風景なんです。
魚を捕るとか、野菜を育てるとかを特別なことではなく、日常に溶け込ませたいです。そこから食べ物を大事にしたい気持ちや余すところなく食べる知恵が生まれていきますし、ひいては地球環境や食料不足による治安悪化を緩和できると思っています。

Q: イノベーション・キュレーター塾のオススメポイントはどんなところだと思いますか?

熊谷: 自分の人生に真正面から向き合えるところですね。
イノベーションとかキュレーターとかいうワードから、ビジネス感ごりごりのセミナーかと想像する人もいると思いますが、「過去に何があったのか?」「今何を考えているのか?」「どんな未来にしたいのか?」と、同期メンバーや塾の宿題でめちゃくちゃ聞いてこられます。そして格好つけていたり、他人の言葉を借りていたりするとバレます。「本当にそうなのか?」と自分のことのように真剣に問うてくれる仲間や先輩がいるんですよね。そしてもう癖になってしまっているのか、気づけば卒塾後もメンバー同士はお互いに興味を持ち合い、オンライン上でもリアルでも問いかけ合い、応援しあっています。
あとは毎回のゲストスピーカーが素晴らしかったです。野暮な言い方をするとハズレなし!お得!です。正直ちょっとかっこよすぎる実践者の方々なのですが、だからこそ言葉に重みがあり、納得できるというか「私も言い訳しないでがんばろう」と思えました。

〇わけわけDeli WEBサイト:https://wakewakedeli.com/
〇熊谷理美さんのYouTubeチャンネル:わけわけDeliの捨ててる場合ちゃうで

イノベーション・キュレーター塾の案内はこちら

来期、第7期イノベーション・キュレーター塾(2021年11月開講予定)にご関心のある方、お問い合わせはお気軽にSILKまでご連絡ください。
E-mail: silk[at]astem.or.jp (※[at]を@に置き換えてお送りください。)

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photo:熊谷 理美
熊谷 理美
「わけわけDeli」代表。琵琶湖のてっぺん在住の3児の母。"もったいない"をなくしたいという想いを胸に、情報発信しています!
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