COLUMN
Jun 18.2015

社会(化)見学レポート|6/18(木)株式会社サラダコスモ

社会(化)見学レポート|6/18(木)株式会社サラダコスモ

6月18日、株式会社サラダコスモ様でのスタディツアーが無事に終了しました。
今回のツアーは岐阜県中津川市にある”ちこり村”。
運営される株式会社サラダコスモさんは、1945年に創業され、
1973年の”無添加、無漂白もやし”への挑戦から、今や”緑豆もやし”は1日に500,000パックが全国へ届けられ、従業員は450名(パート・アルバイト含む)にもなります。
年間30万人が来る民間の”道の駅”にもなっているちこり村はどうして生まれたのか?
南米で食料の増産と調達を行う、関連会社の株式会社ギアリンクスの立ち上げはどのような考えで生まれたのでしょうか?

京都駅から出発したバスの中では、参加者の自己紹介と共に、株式会社サラダコスモさんが特集されたテレビ番組の上映会も実施。その後、大室所長から補足説明のほか、質問にもお答えする場面もあり事前の学びを深めました。
「ちこり村」に到着後、ハーバーズダイニング&カフェにて昼食をとり、セミナールームへ移動。
立ち上げから関わられた総合企画室、支配人の宮川真一様にご説明をいただきました。

 

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〈ちこり村支配人 宮川様〉

宮川様からのご説明は、中田社長がこれまで進めてこられたことと合わせて、その背景や、これまで起こった”様々な状況”に対して、何を大事に判断し進めてきたかというお話がたくさんありました。

例えば

・中田社長は学生時代に仏教系大学での学び、「自分が幸せになるには人を喜ばすこと」「親孝行をする」があった
→親の家業を継ぐ決心をした
・35年前のもやしは”添加物の漬物”と言われていた。
→安全安心なものをつくる。日本で初めて無添加、無漂白のもやし製造へ
・日本の食料確保で何かできないかという思いが生まれた。県の事業としてするにはいろいろ難しい状況が生まれた
→岐阜と南米アルゼンチンの日本人移民を繋ぐ、株式会社ギアリンクスの設立へ(県民が出資)
・日本の農地を活性化するにはどうしたらいいかの問いが生まれた
→チコリとの出会い。そしてちこり村が誕生へ。
・ちこり村をつくる上では、地域にとって”いい場所” にするという考えがあった
→高齢者の雇用や地域出身で著名な儒学者”斎藤一斎”の学びの場や展示等、様々な地域との重なりが展開

お話から、サラダコスモの理念から様々な決定がなされていたのだと思いました。

理念は雇用についての考え方にも反映されていました。
高齢者雇用は年齢不問。 慣れていただくことを目的に勤務スタート時期はまずは2〜3時間、研修期間もそれぞれ。
もちろんお客さんに迷惑はかけないようにしながら、その方の状況に会わせて働ける体制を会社の方が合わせていく。
同じ仕事で飽きないよう、どんどんいろいろな仕事を覚えてもらうことで、毎日何かしらのチャレンジや変化があり、働く方の”元気”が生まれてゆくのだそう。
「売り場やいろいろなことが次の日に出社すると変化してたりするんです。」と、話される宮川さんの笑顔がとても印象的でした。

 

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〈ちこり村の案内〉

ちこり村で作られている焼酎事業は想いを持って作りたいと、あえて社内で杜氏を募集され、その希望者が作り方を学びに行くところから進められています。障がい者の雇用も、彼女の好きなものを尊重したピアニストとして採用。仕事になるとピアノが嫌いになってしまわないかと、その他のお仕事もしてもらいながら一緒に働ける状況をみんなで作られているそうです。

 

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〈焼酎の試飲も〉

今回のスタディツアーでもたくさんの学びがありました。収益としても良い状況があり、年商80億から1,000億企業へ目指されたいというお話も。売上が上がるということは、こういった場所で働ける方が増えることでもあり、お聞きしていてとてもワクワクしました。
お別れのご挨拶後、お見送りでは大きな旗を振ってくださるなど、最後までそのホスピタリティに感動しきりでした。

帰りのバスでは、参加者の振り返りとして感想を発表。今回ご参加の皆様も、事業者様や、中間支援者様、学生等、様々な方にご参加いただきましたが、それぞれのお立場で学びやチャレンジできることがあれば幸いです。

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photo:前田展広
前田展広
イノベーション・コーディネーター デザイン教育機関での産学連携や全国の校舎運営マネジメント業務を経て、2011年株式会社シーズクリエイト(本社八尾)に入社。CSR室を設立し室長に就任、 “新たな社会課題を生まないこと”“多様な関係性との対話”をテーマにした各種プロジェクトマネジメントを行う。 2015年からSILKに所属。個人としても様々な関わりを広げ事業を広げている

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