コラボレーション事例
Dec 16.2022

話を聞くだけ。そんな簡単な魔法で、こんなにも笑顔が増える。|KOINゼミレポート

一般社団法人 京都知恵産業創造の森さんと開催している、学生対象のソーシャル・イノベーション入門ゼミ(通称KOINゼミ)。さまざまな分野でソーシャル・イノベーションを実践する大人たちの話を聞き、働くこと・生きることについて自分なりの問いを考えてみる場です。14の大学から26名が集まり、自由参加のスタディツアーも交えながら、一緒に学んでいます。

話を聞くだけ。そんな簡単な魔法で、こんなにも笑顔が増える。|KOINゼミレポート

先日開催した第4回は、イノベーション・キュレーター塾の卒塾生の方々にご協力いただき、参加者と卒塾生が1対1で話す場を設けました。23分×2回。学生さんがこれまでの人生を振り返って思うことや今感じているもやもやを話し、偶然ペアになった2人の大人に聞いてもらう時間です。

「悩んでいたこともポジティブに考えられるようになった」

卒塾生の皆さんには、事前のミーティングで学生さんのお話を聞く際に大切にしてほしいことを伝えていました。コーディネーターとして協力いただいている仲田 匡志さんが教えてくれたのは、相手に寄り添う姿勢です。

「話す」より「聴く/訊く」
「教える」より「共に学ぶ」
「変える」より「待つ/理解する」
「やらせる」より「一緒にやってみる」
「考えさせる」より「気になる問いを」

これらの言葉を胸に、学生さんとの出会いを迎えた当日。20組のペアがひしめく会場を歩き回って写真を撮っていると、だんだん胸がじーんとしてきました。学生さんも、大人も、皆さんすごくいい表情をされていて。目が輝いているって、こういうことやなぁと思いながらシャッターを切りました。

大人を相手にじっくり話をする機会を持つことで、学生さんがもやもやを言葉にできたり、自分のしたいことに改めて向き合えたり。そんな場を作りたいという思いから、大勢の方にご協力をお願いしました。SILKコーディネーターの木村が「出会って名刺交換をして終わるのではなく、どんなことを考えて働いたり生活したりしているのか、お互いに理解し合うことを大事にしたい」と皆さんに伝え、対話の時間がスタート。

運営に協力いただいている仲田 匡志さんが、会場を眺めながら「話を聞くっていう、ただそれだけのことなんですけどね。魔法みたいですね」と。心に残る言葉でした。

仲田さんはこの日、参加いただいた方々にこんなことも伝えてくれました。「言霊(ことだま)って言うじゃないですか、言葉にすると叶うって。こういうことやりたいですって誰かに伝えると、その人が覚えていてくれて、応援してくれるんですよね。人とつなげてくれるとか、本を紹介してくれるとか。言霊ってそういうことかなと思っています。」

たくさんの1対1での対話の中で耳を澄ますと、色んな言葉が聞こえてきます。

「勇気もらえますわ」

「ぜったい大丈夫!」

「がんばりすぎひん程度にね」

「めっちゃ応援したいと思った」

会場全体にこのような言葉が溢れていて、なんだかすごくあたたかい空気を感じました。悩みや葛藤について真剣な眼差しで話をするペアも、だんだん表情が明るくなっていきます。「人に話すことで客観的に自分を知ることができて、悩んでいたこともポジティブに考えられるようになった」という学生さんの声も。2人の大人との対話から、きっと彼らの今後にとって大なり小なり良い動きが生まれるのではないかと思えました。

ソーシャル・イノベーションの実践者たちは、どんな学生時代を過ごしていたのか

10月にスタートしたKOINゼミ。これまでの3回は、起業家、企業で働く人、ソーシャルセクターで働く人をゲストにお招きして、お話を伺いました。その様子も少しご紹介できればと思います。

第4回に学生さんに書いてきてもらった、人生のモチベーショングラフ。ゲストの皆さんにも作成をお願いしていました。見せていただくと、それぞれのリズムで大きな波が並んでいます。

「この頃はがんばる気が全くなかった。がんばってる人を冷めた目で見てました」

「生き急いでましたね。他社を見て焦ったり。今は落ち着いて目の前のことに集中できるようになりました」

「大失恋して京都に帰りたいって思ったことが、今の仕事に出会うきっかけですね」

具体的なエピソードを交えながら、当時のリアルな心情とともに考え方の変化を語ってくださるゲストの方々。学生時代のポジティブな話もネガティブな話もお聞きすることができて、学生の皆さんも時折うなずいたり微笑んだりしながらゲストの言葉を噛みしめているようでした。

お話を伺ったあとは、参加者同士で感想や気になったことをシェアする時間です。ゲストに聞きたいことを考えてみてくださいとお伝えすると、私たちの想像以上に質問がたくさん出てきました。

「コロナ禍で売上が下がって気持ちも沈んだあと、どうやってモチベーションをあげたんですか?」

「お二人とも決断力と行動力があると思うんですけど、何かを決める時に大事にしていることはありますか?」

「大学1年生の時に、将来のことや卒業後のことを考えていましたか?」

自身の悩みや葛藤と重ねながら、ゲストの言葉をしっかり受け止めて理解しようとする参加者の方々。学生時代は旅行することや遊ぶことしか考えていなかった私は、頭が下がる思いです。

さて、KOINゼミは残すところあと3回。次回は、一般財団法人ひらめき財団さんの「欲求カード」を使ったワークショップを予定しています。後半も楽しみましょう〜!

KOIN(Kyoto Open Innovation Network)は、新しい一歩を踏み出す人のための共創の場。起業や新規事業の相談、イベント・打合せでの利用など、さまざまなかたちで活用いただけるオープンイノベーションカフェです。皆さまぜひお立ち寄りください!

主催:一般社団法人 京都知恵産業創造の森
企画運営:京都市ソーシャルイノベーション研究所(SILK)

文・写真:柴田 明(SILK)


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