INTERVIEW
October 10.2017

SILK流!プレミアムフライデー インタビュー企画 【第9回目 米沢和也さん(株式会社アラキ工務店)】

ワークとライフをバリっと分けて、余暇を充実させるのも素敵ですが、イキイキできる好きなシゴトを通して人生を充実させ、充実した人生をまたシゴトに活かしていくことで、色とりどりの社会をつくる、という生き方をSILKは応援しています。

毎月のプレミアムフライデーに「ワークライフミックス」の生き方を考えるきっかけにしてもらえたらと思い、2017年2月より毎月、インタビュー記事を掲載しています。

第9回目は、「これからの1000年を紡ぐ企業認定」第二回認定企業であり、「京町家を残したい」というオーナーの声に応えて、一軒また一軒と京町家を再生させる仕事に取り組んでいる株式会社アラキ工務店で現場監督をされている米沢さんのインタビュー。ぜひお読みください!

<SILK流!プレミアムフライデー企画主旨はこちらから>

SILK流!プレミアムフライデー インタビュー企画 【第9回目 米沢和也さん(株式会社アラキ工務店)】

Q: どんな仕事をされているか、簡単に教えて下さい。

米沢: 工務店で現場監督を15年程務めております。
弊社は木造住宅専門の工務店で、私の主な業務は、新築や改修工事のご相談から、打合せ、図面作製、お見積作成、現場監理と、幅広く対応できる能力が求められます。
その中で得意としている業務は、様々な木材が交差する難しい部分をすっきりみせることや、その設計図を作製することです。現場で大工さんが『どうやったら綺麗にみえるかな?』と、悩んでいたらそれを解決し、確実に現場を進めていくことに楽しさと遣り甲斐を感じています。
苦手な業務は、見積書の作成です。建築工事の見積書は30~40ページにもなる枚数の項目を、図面を元に仕様や寸法を確認しながら積算していきます。その中でどうしても、抜けがあったり、見間違いがあったりします。何度も見直しをするのですが、現場で工事を進めている最中に「あっ」と気付くことになります。近年ではそれも大分減ってはきましたが、建築業界で15年という経験はまだまだ浅い方になりますので、やはりもっと場数を踏むことが必要だと実感しております。
現場監督の一番の魅力は、物造りの楽しさです。何もないところに、お客様と一緒に図面から考えた建物が現実に建っていく様、出来上がっていく様は、なんともいえない達成感、満足感を得ることができます。とても楽しい仕事です。

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Q: シゴトしている時と生活している時、共通して大切にしていることは何ですか?

米沢: 継続して努力することです。仕事でもプライベートでも、続けることによって見えてくるものがあります。
例えば仕事なら、最初のうちはわからない事や失敗が続きマイナス面が大きくなり、くじけてしまうこともありますが、そこで諦めず続けることによって知識が増え、失敗も少なくなり、達成感や満足感を得ることができます。以前、初めてお茶室新築の話が来たときは、『やったことないので』とは言えないので(笑)、いろんな建物を見にいったり、書籍を買ったり、大工さんに頭を下げて聞いたりと悪戦苦闘しました。でも、やり終えて、お施っさんから感謝の言葉をいただいた時には、本当に嬉しかったです。
プライベートでは、私はカメラが好きです。愛用しているのはRICOHのGRIIというコンパクトデジカメです。元々は好きな建物を撮影することに興味があったのですが、いつの間にか写真の撮り方や、設定方法にも興味を持ち、始めた頃とは比べ物にならない程の知識と技術を習得したと思います。その結果、やはり満足感も得られますし、何よりやっていて楽しいという感情も芽生えます。最近では、竣工写真はもっぱら自分で撮影するようになりました(笑)。
苦手な勉強も同様です。一級建築士の資格を取るときに、一日2~3時間の勉強を2年間続けることによって、無事合格することができました。これも正に継続の賜物だと思います。
このように、続けることによって得られるものは大きいですね。やはり『継続は力なり』というのが、私の基本的なルールです。

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Q: 仕事をしていて特にうれしいと思うときは?

米沢: お客様に『頼んで良かったわ』と言われた時です。
やはりこの言葉は最高の褒め言葉だと思います。工事を進めていく中で沢山のお話をさせて頂きます。間取や仕上といった工事に直接関係することだけでなく、趣味や子育てのことなど様々な話をします。特に規模の大きな工事のお客様の場合は、なおさらです。一生に一度の大きな買い物ですし、やり直しがきかないからです。期間でいうと着工前に半年から1年、更に工事中に半年から1年と、お客様のご自宅や現場、時には材料屋さんやショールーム等で継続的に進めていきます。
そんなやりとりが続くと、お互いの嗜好や生活スタイルまでがなんとなく分かってくるので、『手すりを杉小丸太にすると喜ばれるかな?』などと設計に反映しやすくなります。時にはお客様との意見や考えが食い違って何度もやりとりをすることもありますし、時には思った通りの仕上がりに満足できず工事がやり直しになったりすることもあります。
そういった大小様々な問題を一つずつ解決しながら進めてきた現場が終ったとき、冒頭の言葉を頂戴すると、やっぱり嬉しいですね。それまでの苦労が一瞬で吹き飛ぶのを感じます。次の現場もまた頑張ろうという気力がみなぎってきます。

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Q: 仕事や人生を通じて実現したいことは何ですか?

米沢: 既に実現できたことなのですが、自邸を自分で設計し、建てることです。
もともと建築の世界に入ったきっかけも『自分の家を自分で建てたい』という強い思いからでした。そのためには、まず建築士の資格が必要だということに気付き、夜間の専門学校に通うことから始めました。志して3年で二級建築士、そこから5年で一級建築士と、時間は掛かりましたが、工務店に勤務しながらなんとか合格することができました。もちろん並行してその間、実務での建築や、憧れの建築などを通じて様々なノウハウを学びました。その頃には自分の好みの建築が明確になり、自邸新築の夢も大きく膨らんでいたように思います。そんな矢先に、数年掛けて探していた土地がやっと見つかったのです。
いざ設計に入ると、こんなプラン、あんなプランと欲がでます。これまでの仕事での設計と大きく違うのは、決定権が自分にあるということです。普段なら、お客様のご要望を実現すべく計画を検討するのですが、今回は妻さえ説得すれば何をしても構いません。もちろん普段の建築同様に苦労は絶えませんが(笑)、建築を志したときに想い描いていた夢のような体験をすることができました。
次の目標は決まっています。今回は家族4人の建物を計画しましたが、次は妻との終の棲家を計画できるよう、仕事の建築から趣味の建築まで幅広く勉強し、努力し続けていこうと思っています。


    photo:米沢和也
    米沢和也
    株式会社 アラキ工務店 現場監督(設計・積算・現場監理など)

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